AIによって、私たちの働き方は確実に変わり始めています。文章を整える。資料を作る。情報を整理する。
これまで時間をかけていた仕事の一部は、驚くほど早く形になるようになりました。
しかし、ここで大切なのは、AIを使えるかどうかだけではないと私は考えます。
むしろ問われているのは、
「何を聞くのか」
「何を解決したいのか」
「そもそも、いま目の前にある仕事の進め方は正しいのか」
という、問いを立てる力ではないかと思います。
これまでの職場では、与えられた仕事を正確にこなす人、上司の指示に従順な人、特定の技術に強い人が評価されてきました。もちろん、それらは今も大切です。
けれども、AIが日常業務に入り込むこれからの時代には、ただ作業をこなすだけでは足りません。
「この作業は本当に必要なのか」
「この人が困っている本当の理由は何か」
「この会社は何を変えたいのか」
「社員が言葉にできていない不安はどこにあるのか」
例えば社労士事務所の現場でも、給与計算業務の効率化を考えるとき、AIが必ずしも正しい答えを出してくれるとは限りません。
Excelの活用やマクロで十分な場合もあれば、そもそもの支給ルールや手当のあり方を見直すことで、制度の整備と業務負担の軽減を同時に実現できることもあります。
大切なのは、まず課題を見つけ、問いを立てることです。こうした問いを立てられる人が、これからの職場を支えていくのではないでしょうか。
AIは、意見を言うのが苦手な人にとっても、大きな助けになります。
頭の中でぼんやりしていた考えを明確に言語化し、自分でも気づかなかった本音や願いに近づくことができるからです。
一方で、AIの答えをそのまま信じてしまう危うさもあります。
効率化の名のもとに、かえって仕事が増えたり、人と人との対話が減ったりすることもあるでしょう。
だからこそ、
労務の視点が必要です。
AIをどう使うか。
社員にどう使ってもらうか。
そして、人が人らしく働くために、会社は何を守り、何を変えていくべきか。
私たちJOYが考えたいのは、AIで人を置き換えることではありません。
効率化の先に、人がどのように働き、どのように成長し、どのように自分の力を発揮できるのか。
その問いに向き合うことこそ、これからの労務支援の大切な役割だと感じています。
AIと向き合うことは、結局のところ、人間と向き合うことなのかもしれません。