従業員10人規模のサービス業における労務管理を立て直した事例
現状の労務の課題
本事例の企業は、従業員10人程度のサービス業で、労務管理が非常に乱雑な状態にありました。
かつて社労士が関わったのは、立ち上げ当初の保険加入時のみ。(スポット契約)
その後、入退社の手続きや社内ルールの整備、勤怠管理がまったく手付かずのまま放置されていました。
経営者は売上拡大に専念していたため、労務管理の重要性が見過ごされ、会社全体が混乱状態に陥っていました。
社労士事務所からの提案内容
顧問契約をいただいた弊所は、このような状況を踏まえ、包括的なサポートを提供しました。
まず、全体的な現状を把握したのちに、過去の保険加入や雇用に関する情報をハローワークや年金事務所に照会し、未処理の書類や手続きを洗い出しました。
保険関連の書類を顧問先からすべて回収し、詳細な分析を行い調整しました。
また、勤怠管理に関しては、無料で使いやすいシステムを提案し、実際の設定もサポート。
さらに、労務管理の基盤となる就業規則を作成し、社内でのルールを確立しました。
この規則は、経営者が社員に対して直接説明を行い、徹底して周知を図りました。
解決後の結果
労務管理のテコ入れから1年、2年が経過し、同社の労務環境は大きく改善されました。
従業員数も増加し、事務員を新たに採用。社労士事務所との連携も深まり、現在は整った労務管理が実現されています。
また、就業規則や雇用契約書、賃金台帳、出勤簿がきちんと整備されたことから、必要に応じて助成金申請も可能となりました。
本件のポイント
労務管理が完全に放置されていた状態からの包括的なサポート・ ハローワークや年金事務所への問い合わせによる保険手続きの遡及・ 無料で簡便な勤怠管理システムの導入・ 就業規則の作成と社員への周知・ 従業員の増加と事務員の採用に伴い、労務管理体制の確立・整備された労務管理体制により助成金申請の可能性も広がりました。
まとめ
本事例では、従業員10人規模のサービス業での労務管理の乱れを、社労士事務所が包括的にサポートすることで、労務環境の改善が実現しました。
特に、就業規則の作成や勤怠管理システムの導入が効果を発揮し、長期的な安定を図ることができました。