【運送業・従業員数80名】評価制度と賃金テーブル作成によって業務効率化に成功した事例
現状の労務の課題
従業員数80名の運送業者から、2024年問題に関連する労働時間と拘束時間の厳格な管理に関する相談が寄せられました。
特に、現在の労働時間管理では、効率的に業務を終わらせる社員よりも、長時間働く社員に対して多くの給与が支払われる仕組みが問題視されており、これは国の政策にも逆行するとの指摘がありました。
社労士事務所からの提案内容
当社労士事務所で当該顧問先へ聞き取りを実施したところ、まず定期便配送の従業員から変更するのが現実的であろうという話になり、労働時間の短縮と賃金改定をスタートさせることを提案しました。
2024年問題に対応するため、ルートごとに標準時間と賃金を算出し、効率的に業務を遂行する社員や、柔軟なシフト組に協力する社員を高く評価する仕組みを導入しました。
また、この新しい評価基準に基づく賃金テーブルを作成し、実施を進めました。
解決後の結果
この提案を実行した結果、弊所にて効率的に働く優秀な社員に対して、より多くの給与を支給する新しい仕組みを構築し、この制度について顧問先様にも大変ご満足していただくことができました。
顧問先様自身で実施した社員に対する説明についても迅速に行っていただきました。
この取り組みにより、会社全体としても一定の効果が確認されています。
本件のポイント
今回の事例では、労働時間の長さだけに依存した賃金支給制度を改善し、効率的に働く社員が正当に評価される仕組みを作り上げたことがポイントです。
さらに、定期便の従業員と会社側がしっかりと打ち合わせを行い、連携を深めている点も重要です。社労士に任せるだけでなく、社内で積極的に話し合いが行われたことが、成功の鍵となっています。
執筆者情報
社会保険労務士法人 JOY
代表
松村真奈美
保有資格社会保険労務士
専門分野人に関する様々な悩みの解決
経歴静岡県出身。大学卒業後、専門商社や大手ウェルネス関連メーカーで勤務し、出産退職。 平成17年に社労士試験に合格。広島で大手通信企業に勤務し、新人研修、スタッフ労務管理、 採用業務などを経た後、営業部門へ異動。自社ソフト販売コンテストで全国1位を獲得。 法人営業を通じて経営者やスタッフの悩みに寄り添い、独立を決意。令和元年7月1日に まつむら社会保険労務士事務所を開設。人事や営業の経験を活かし、多くの人が活躍できる フィールドを創り、企業の成長を支えるために毎日奔走中。
一言超えられない課題は与えられない。必ず乗り越えられるからこそ課題はやってくるのだと
私は信じています。もしよろしければ、課題を超えたその先の景色を私と一緒に見てみませんか?